送別会や退職祝いの席において、感謝とねぎらいの気持ちを込めたお花は欠かせない存在です。送別会や歓送迎会、退職祝のお花の手配のコツやマナーを事前に押さえておくことで、贈る相手にも周囲のスタッフにも喜ばれる素晴らしい門出の場を演出できます。
このコラムを簡単にまとめると
- 相手の日頃の持ち物や人柄を思い出して選ぶとよいでしょう。
- 相手の帰宅方法や当日の予定をさりげなく確認し、「渡したあとも無理なく持ち帰れるか」まで考えることが大切です。
- 花束を渡すタイミングは「終盤、退場や送別の挨拶の直前」がよいでしょう
- 会を円滑に進行するためにも、幹事があらかじめお店のスタッフやお花屋さんと搬入時間や保管場所を打ち合わせましょう。
- お葬式や仏事を連想させる「菊(キク)」「白いカーネーション」のみの組み合わせは避けましょう。
- 困ったら花屋に相談するのが一番です。
なぜ送別会・退職祝いに花束が選ばれるのか
送別会や退職祝いで贈られる花束は、単なるセレモニーの持ち道具ではなく、その人がその職場や組織に存在し貢献してきたことに対する「社会的な承認」を目に見える形にしたものです。手渡されたお花は、主役の功績を称え、これまでの感謝を伝えるコミュニケーションの架け橋としての役割を果たしてくれます。また送別会・退職祝いのお花はこれから新しい地へ旅立つ方への応援の気持ちも含まれているかと思います。送別会・退職祝いのお花は必要不可欠なものです。
【手配の前に】送別会・退職祝いの花選びで押さえるべき5つのポイント
事前の準備段階で確認しておきたい5つの重要ポイントを整理しました。
ポイント①:予算相場を把握する
送別会に贈るお花の予算は、贈る相手との関係性や、個人で贈るか複数人で募るかによって調整するのが一般的です。一般的な同僚への個人的な贈り物であれば3,000円前後、お世話になった上司へは5,000円〜10,000円が相場とされています。例えば、部署やチームなど複数人で費用を出し合って連名で贈る場合、一人1000円ほど募ると20人で20000円となります。予算以上に多くなってしまった場合は、花束+送別の品を用意したり、主役の会費などに当てるとお金を出した人も納得がいくと思います。
ポイント②:相手の状況に合わせて花のスタイルを選ぶ
フラワーギフトにはさまざまなスタイルがあり、相手の状況や好みに合わせて選ぶことが、親切な花贈りの第一歩です。
- 花束・ブーケ
- 定番の花束・ブーケは渡すときの特別感が最大のメリットです。通常の花束やブーケはは自宅で飾る際に花瓶の用意や水換えが必要になります。
一方、そのまま飾れるブーケの場合、自立する容器や保水ジェルの中に花が生けられているため、ラッピングを外さずにそのまま飾ることができ、花瓶がない方でも安心してお持ち帰りいただけますが、渡すときの特別感は花束・ブーケの方が大きいでしょう。 - アレンジメント
- カゴや陶器に給水スポンジに花が生けられており、管理がとても楽です。受け取ってすぐに飾れる利便性があります。送別会や歓送迎会でお花を渡す際には少し物足りなさを感じるかもしれません。
- プリザーブドフラワー
- 生花に特殊な加工を施したもので、水やりが一切不要で美しさを長期間キープできます。基本1〜2年、保存状態がよければ5年以上飾ることができます。非常に軽量で、お帰りの際にかさばりません。生花に比べると価格がやや高めになる傾向があります。
ポイント③:贈る相手のイメージに合う色や花を選ぶ
花の色や雰囲気は、主役の個性やキャラクター、その場の空気に直結します。華やかで明るい暖色系、シックで落ち着いた寒色系など、相手の日頃の持ち物や人柄を思い出して選ぶと、より「自分を思って選んでくれた」という喜びが伝わります。また、あらかじめ特定の品種を指定するよりも、基本のトーンやイメージを伝えつつ「季節のおまかせ」で花屋にオーダーするのがおすすめです。品種を限定しすぎないことで、その時期に最も状態が良くボリュームのある花を、コストパフォーマンス良く組み込んでもらえます。なお、3月は送別会シーズンで花屋が非常に混雑するため、早めの相談が必須です。
ポイント④:花言葉に感謝や応援のメッセージを込める
おすすめのお花
- ガーベラ
- 全体の花言葉は「希望」「前向き」「常に前進」です。特にピンクのガーベラには「感謝」、オレンジのガーベラには「冒険心」「前向き」という意味が込められており、新しい挑戦を控えた仲間へのギフトに最適です。
- ダリア
- 「お祝い」にふさわしい花言葉を持ち、幾重にも重なる花びらが華やかさを際立たせます。大輪で存在感があり、送別や退職祝いなどにも適しています。
- トルコキキョウ
- 「よい語らい」「希望」という花言葉があり、共に過ごした素晴らしい時間を称えるのにぴったりです。
- グロリオサ
- 「栄光」という力強い花言葉があり、プロジェクトの成功や定年退職を迎える方に、これまでの功績への敬意を込めて贈るのに適しています。
- ピンクッション
- 「どこでも成功を」という意味があり、新しい勤務地や新天地へ赴任する方の背中を押してくれます。
- 胡蝶蘭
- 「幸せが飛んでくる」という非常に縁起の良い花言葉を持ち、長寿のお祝いや格式高い退職祝いにも適しています。
春限定のおすすめのお花
- スイートピー
- 「門出」という花言葉を持ち、春の送別シーズンを代表する甘く優しい香りの花です。新しい環境へ旅立つ方への贈り物にぴったりです。
- チューリップ
- 「思いやり」という花言葉を持ち、色によってもさまざまな意味があります。春を代表する親しみやすい花で、これまでお世話になった方への感謝や、新たな門出を祝う贈り物におすすめです。
- フリージア
- 「友情」「信頼」という花言葉を持ち、これまで一緒に過ごしてきた仲間への贈り物にぴったりです。甘く爽やかな香りも魅力で、友人や同僚への送別ギフトにも適しています。
- 桜
- 「精神の美」「優美な女性」という花言葉を持つ、日本を代表する春の花です。卒業や退職、転勤など人生の節目に、新たな門出を祝う気持ちを込めて贈る花としても親しまれています。
ポイント⑤:渡すタイミングと持ち帰りやすさを考慮する
退職や送別の花束は、花の華やかさだけでなく、渡したあとの持ち運びやすさまで考えて選ぶことが大切です。例えば、退職後に電車や徒歩で帰宅する方に、大きくて重たい花束を贈ると、せっかくのお祝いが負担になってしまうことがあります。電車や徒歩で移動する方には、コンパクトにまとめたブーケや持ち運びやすいサイズの花束を選び、手提げ袋を付けておくと安心です。※ロングタイプの花束でも手提げを用意しておりますので、ご活用ください。
また、花束を渡すタイミングは「終盤、退場や送別の挨拶の直前」がよいでしょう。退職される方がそのまま外出したり、食事会などに参加したりする予定がある場合は、長時間持ち歩かなくて済むタイミングで渡すと親切です。
相手の帰宅方法や当日の予定をさりげなく確認し、「渡したあとも無理なく持ち帰れるか」まで考えることが、心のこもった送別の花束選びにつながります。そこまでお花屋さんに相談した方が、解決策を用意してくれるでしょう。
【贈る相手別】送別会・退職祝いに喜ばれるお花の例
お祝いの成功には、主役のキャラクターや年齢、立場に合わせたコーディネートが大切です。受け取る方が最も輝くデザインのヒントを集めました。
上司・目上の方へ:品格と尊敬を伝えるデザイン
お世話になった上司や目上の方に贈るお花は、だらしなく見えないよう、凛とした品格を感じられる洗練されたデザインが好まれます。大ぶりのユリやバラに、たっぷりのユーカリやグリーンを合わせた、落ち着きのあるクラシカルな花束がよく馴染みます。カラーは深みのあるワインレッドや、知的なホワイト&グリーンで統一し、お世話になったことへの深い敬意を表しましょう。
同僚・後輩へ:親しみと応援の気持ちを込めたデザイン
苦楽を共にした同僚や、新しい道へ進む後輩には、エールを送るような元気でポップな色使いがよく似合います。ガーベラやスイートピー(春限定)、ラナンキュラスなど、動きのある愛らしい季節のお花をメインに、ピンクやイエロー、オレンジといった視覚的に前向きな気持ちになれる明るいカラーでまとめると、手渡した瞬間に笑顔が広がります。
男性へ:スタイリッシュで甘すぎないデザイン
男性へのお花は、可愛らしすぎるパステル調やピンク系を避け、ブルー、パープル、イエロー、グリーンなどをベースにした、ナチュラルかつスマートなデザインが人気です。弊社は青いバラを用意しておりますので、シックな包装紙や麻紐などでラッピングを仕上げると、男性の手にも馴染む格好良い佇まいになります。
定年退職される方へ:長年の功績を称える豪華なデザイン
長年のキャリアを締めくくる定年退職の方へのお祝いは、とにかく「華やかで豪華」であることがポイントです。人生の第二のスタートにふさわしい赤やゴールド、鮮やかなオレンジなどのおめでたい色彩をベースにし、ダリアやバラなど、1輪でも存在感のある主役級のお花を敷き詰めた贅沢な花束や、すぐに床や玄関に飾れるボリューム満点のアレンジメントを仕立ててもらいましょう。あと持ち帰り方法さえ確認できていれば、これ以上のない最高の贈り物になるでしょう。
知らないと失敗するかも?送別会・退職祝いの花贈りの基本マナー
お祝いの気持ちをまっすぐに届けるためには、不作法や相手を困らせてしまうような事態を避ける最低限のマナーへの理解が必要です。逆にこれをしておくだけで、もらう方は嬉しいですし、その会自体がいい思い出となるでしょう。
縁起が悪い?避けるべき花の種類と理由
退職や送別というデリケートな節目において、特定の意味を想起させてしまうお花や状態のものは避けるのが鉄則です。例えば、お葬式や仏事を連想させる「菊(キク)」「白いカーネーション」のみの組み合わせや、お見舞いでは御法度とされる「根の張る鉢植え(根付く=寝付く、という語呂合わせを気にする方もいるためです。ただし、本人が好きなお花である場合や、格の高い胡蝶蘭は例外となるケースもあります)」は慎重に扱いましょう。また、トゲのあるバラは美しいですが、手渡す際にチクッと刺さってしまわないよう、花屋に事前に「トゲ処理をお願いします」と依頼しておくのがスマートな幹事の気配りです。
花を渡すときの細やかなマナーと気遣い
送別会やお祝いの席でお花を渡すタイミングは、基本的には会がもっとも盛り上がる「終盤、退場や送別の挨拶の直前」がベストです。まだ挨拶や乾杯の段階で渡してしまうと、主役が食事や歓談の間ずっと花束を抱えておく、あるいは置き場所に困るという不便が生じます。会を円滑に進行するためにも、幹事があらかじめお店のスタッフと搬入時間や保管場所を打ち合わせ、タイミングを見計らって席へ運べるよう手配しておきましょう。早めに渡す場合には、その後花束を置いておく場所などを用意しておくと良いでしょう。
持ち帰りへの配慮は必須!袋の用意や配送サービス
「渡して終わり」ではなく、主役が自宅の玄関を開けるまでをシミュレーションするのが、実務に強い大人の心配りです。花束やアレンジメントを手配する際は、必ず「持ち帰り用の大きめのマチ付き紙袋や専用のキャリーバッグ」を人数分、花屋に用意してもらうか自身で準備しましょう。特に電車移動の場合、ラッピングされた花束がそのまま露出していると、周囲の目が気になったりお花が傷んだりします。また、遠方から来ている方や、荷物が多い方に対しては、当日はあえて目録やコンパクトなお花だけを渡し、本番の花束や大きなフラワーアレンジメントは後日、本人の自宅へ直接郵送するという「配送サービス」を活用するのも、今時の大変スマートな選択肢です。
感謝が伝わるメッセージカードの例文集
お花に添える温かいメッセージは、時間が経っても思い出に残る宝物になります。実はこのメッセージカードが、旅立つ方にとって一番心に沁みたりします。感動させて泣かせてしまうぐらいの文面を目指しましょう。文例を用意しましたので、参考にしてみてください。
【幹事さん必見】送別会の花手配に関するよくある質問
送別会の花手配を一手に引き受ける幹事さんにとって、直前まで疑問や不安は尽きないものです。過去のトラブル事例などを踏まえ、実務に役立つQ&Aを用意しました。
Q. 花の注文はいつまでにすればいい?
お花の注文は、遅くとも「1週間前」までに済ませておくのが理想的です。仕入れの関係上、3日前〜直前の注文になると、希望する色合いやボリュームに沿えないケースが増えてしまいます。特に、企業の異動や学校の卒業シーズンが重なる「3月、9月」は花屋にとって最大の繁忙期となるため、2週間前など余裕を持ったアクションを心がけると、幹事としても安心材料が増え、当日のプレッシャーから解放されます。
Q. 花粉症やアレルギーがある方に贈っても大丈夫?
一般的なスギ花粉症やヒノキ花粉症の方であれば、切り花の花束を贈っても基本的には問題ありませんが、それでも気になる場合やアレルギー体質が心配な方には、花粉が極めて少なくて飛びにくい「胡蝶蘭」を選ぶか、生花そのものを加工した「プリザーブドフラワー」をセレクトすると、より高い安全性を確保できます。
Q. オンライン注文のメリット
多忙な合間を縫って手配を行う幹事さんにとって、スマホ1つで24時間いつでも手続きができる「オンライン注文」は非常に心強いツールです。店舗に直接出向く時間や手間を削減できること、過去のデザイン事例やクチコミ、完成写真を事前に画面で確認しながら落ち着いて選べること、決済がクレジットカード等で簡単に完了することです。
Q. オンライン注文のデメリット
手元に届くまで実物の大きさや色合い、お花の香りなどを肌で感じられない点や、天候や配送の都合によりまれに到着時間が遅れるリスクがゼロではない点です。配送トラブルを防ぐためにも、会場での受け取り時間を送別会の開始時刻より「1時間〜2時間前」に設定しておくなどの実務的な自衛策を取っておくと、より盤石ですし、そういったことも店舗の方に相談して配送手配を進めることが確実に成功させる近道です。
まとめ:感謝と応援の気持ちを込めて、最高の花束を贈ろう
送別会や退職祝いでのお花選びは、贈る側の「きちんとした感謝の姿勢」を表すと同時に、旅立つ方のこれまでの歩みを労う大切なセレモニーの一部です。予算相場を意識しつつ、相手の持ち帰りやすさや好みのスタイル、前向きなメッセージを込めた花言葉を添えて丁寧に選ばれたお花は、必ず主役の心に深く残ります。慌ただしいスケジュールの中でも、基本のマナーと段取りをあらかじめ抑えて手配に臨むことで、幹事さん自身の安心感にもつながり、当日は主役の最高の笑顔とともに、その場にいる全員が温かい気持ちで満たされる素晴らしいイベントを演出できるでしょう。